一時期のようなモーツァルトブーム全盛期は過ぎましたが、
事あるごとに登場する「モーツァルト効果」という言葉。
モーツァルトの曲が胎教にいいというのは
かなり前から言われていました。
ところが先ほどテレビでやっていたのは
モーツァルト効果は赤ちゃんにまで及ぶということ。
若干、眉唾ではあるのですが、
考えてみれば赤ちゃんが言葉を覚える過程だって、
本人無意識で覚えていくわけじゃないですか。
だとしたら、モーツァルトの曲だって聴いているだけで
何かが起こるかもしれない?
と考えて少し調べてみました。
モーツァルト効果を簡単に解説
その前にそもそもモーツァルト効果ってなんでしょうか?
イメージではわかっていると思いつつも
正確なところを知らない人も多いと思うので
本当に簡単に解説しますね。
モーツァルト効果は、モーツァルトの音楽を聴くと
頭がよくなるというものです。
頭が良くなるという効果が徐々に癒やし効果などにも
広がって、うつ病などの精神疾患まで治癒すると
効果が広がっていきました。
モーツァルト音楽は胎教にいいという説も
母体に対する脳に対する様々な良い効果が
母体の精神的安定につながり、
結果として
母体が安定していれば赤ちゃんにもいいよね
という話の展開です。
ということで、ここいらで癒す効果があると言われる
少しモーツァルトを聴いてみましょう。
モーツァルト効果は本当なのか?それとも・・・
いかがでしたでしょうか?
たしかに癒やし効果がありそうですよね(笑)
ところがこの癒しの効果をはじめとしたリラックス効果は
決してモーツァルトだけの特徴ではないんですね。
なので、一般的にモーツァルト効果と呼ばれているものは
特にモーツァルトに限ったものではないようです。
さらに言えばモーツァルト音楽を聴いただけで
「頭が良くなる」というメインの効果はかなり眉唾です。
まるで聴くだけで英語がペラペラ喋れるようになる
といった英語教材のようですね。
そうなれば、モーツァルト効果は赤ちゃんにも
有効かという問いそのものが意味のないものに
なってしまいます。
ということで、ここいらで少しまとめてみましょう。
鏡の法則で聴くモーツァルト
モーツァルトを聴くと頭が良くなる云々は別として、
ひとつ言えるのは音楽を聴く効果だと思いますね。
音楽を聴くことの最大の効果は「情動」です。
つまり人の心を動かす効果のことです。
なので、感受性を豊かな子供に育てないなと思えば
赤ちゃんの頃から音楽を聴くことは非常に有用です。
その際に問題となるのは聴く音楽ですが
クラシック音楽は、歴史の中の長い期間聴き継がれている
ことを考えればやはり良い効果を与えると考えやすいのです。
これは赤ちゃんばかりでなくて大人だってそうですよね。
ではクラシックならなんでもいいのかというと、
それは赤ちゃんが将来どのような子供になって欲しいか
ということではないでしょうか。
例えばモーツァルトとベートーベンを比較すると
モーツァルト音楽というのは明るく軽やかなイメージが
あるのに対して、ベートーベンは思いふけるような
重厚な作風のものが多いです。
適切かどうかはわかりませんが天候に例えれば
モーツァルトは春風が吹く丘でハミングするような感じ、
ベートーベンは嵐の中で耐え忍んで行進していく感じ。
こんなイメージには私にはあります。
もちろん双方にモーツァルトが哲学的に悩む曲調になったり
ベートーベンが心躍るようになる楽曲もあります。
ひところで言えば「心の振れ幅」の問題かと思います。
激しい音楽は心の振れ幅も大きなイメージなので
気性も激しい子供に育つのかなと・・・
つまるところその次代、楽曲、そして音楽家の背景が
すべて関連してくるのかなというのが私の拙い分析です(笑)
もっといえばクラシックの範囲に収まらず、
ジャズやブルース、ヒップホップなどの音楽とも対比すると
おもしろいかもしれませんね。
音楽は、まるで鏡を見ているようにそのジャンルや音楽家の
人生そのものを投影するような気がします。
ぜひ赤ちゃんになってほしいと思う音楽を見つけて
ママと一緒に聴いていきましょう!